プロジェクト概要

事業のはじまり

環境省は、2009年に「21世紀環境共生型住宅のモデル整備建設促進事業(環境省エコハウスモデル事業)」を立ち上げます。日本の多様な気候風土に適したエコハウスのモデルをつくるため、60の応募案から気候や周辺環境の違う20の自治体を選定し、各自治体でそれぞれ勉強会が開かれて設計競技がおこなわれました。応募総数240案の中からエコハウスの環境性能を満たしつつ、地域ごとの気候や風土に根ざした22案(豊後高田市と宮古市では2案)が選ばれました。
環境省エコハウスモデル事業(外部サイト)

エコハウスが完成して

2010年春に完成したエコハウスは、誰でも自由に見学し説明を受けられます。希望すれば体験宿泊のできるエコハウスもあります。20の自治体では、エコハウスを拠点にして、地域住民に向けた多彩な催しや、設計者、施工者への講習会をおこなっています。こうした活動から、エコハウスやエコ・ライフスタイルへの市民の関心も高まり、それをフォローするための新しい政策や制度を実施し、補助金を出す自治体も現れました。

性能検証調査の意義

エコハウスは極寒地から蒸暑地まで、日本全国で同時に完成しました。どのエコハウスも、建設地の環境を知る地元の設計者によってさまざまな試みがされています。日本の多様な気候風土に合わせた住宅の環境性能を調べるために、これらのエコハウスは最適と評価され、2010年から12年にかけて環境省による性能検証調査が実施されました。エコハウスWGは、10のエコハウスで夏と冬の同時期に模擬居住調査をおこなうとともに、すべてのエコハウスを調査して、問題のある点を改修して効果を検証するなど、調査研究を続けています。
エコハウス関連ドキュメント

住宅の省エネ義務化に向けて

現在2020年を目標に、住宅の省エネ基準への適合の義務化が国により進められています。個人であっても環境を考えず自由に家を建てることは許されない時代になりつつあります。しかし、全国に画一的な省エネ住宅が建ち並ぶことになっては、本当の意味での「エコ」にはなりません。国では、自然エネルギー利用や伝統木造住宅などの検証理論・技術を確認しながら基準づくりを進めています。エコハウスの将来の役割をみすえ、エコハウスWGも2014年2月に「エコハウスへの誘い」を刊行しました。
「エコハウスへの誘い」の紹介

エコハウス・プロジェクトのこれから

住宅の新築や改築をするとき、私たちはこれまでよりもはるかに広い視野を必要とする時代を迎えています。地球規模の課題は、もはや住宅と無関係ではありません。住まい手への情報提供と意識改革が重要となり、設計者や施工者の技術力の向上が急務となりました。住宅にかかわっている行政、研究機関、企業や団体、そして私たち自身が、問題意識を共有しなければなりません。そのために、エコハウス・プロジェクトの活動は、これからも裾野を広げていきます。
エコハウスWG