太田市

太田市21世紀環境共生型モデル住宅/太田市エコハウス

群馬県太田市上強戸町2079-3

太田市21世紀環境共生型モデル住宅/太田市エコハウス外観 太田市21世紀環境共生型モデル住宅/太田市エコハウスの場所 太田市21世紀環境共生型モデル住宅/太田市エコハウスの設計図

エコハウス紹介

太田市ってどんなところ?

群馬県太田市は関東平野の北部、北関東上州にあります。豪雪地帯の山から流れてくる水量の豊富な利根川と渡良瀬川に挟まれて、「かかあ天下と空っ風」と言われるほど冬の北風が厳しいことで有名です。
エコハウスが建てられた北部運動公園は、春の芝桜と冬のイルミネーションで知られる市民の憩いの広場です。毎年多くの観光客が訪れる公園の休憩所もかねたこの家は、環境問題に関心の薄かった人たちにエコハウスを考えるきっかけになることが期待されています。

大屋根のエコハウス

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明治期からの養蚕業が盛んだった上州には大屋根に越屋根をのせた養蚕農家がよくみられました。太田市エコハウスはそのイメージを取り込んだ越屋根のある大屋根が大きな特徴です。大屋根の下は南の大きな開口からふんだんに太陽の恵みと風を取り入れる快適な大空間です。

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もう一つの特徴は大きな半地下空間です。地形の高低差を利用して設けられた半地下空間には有孔煉瓦が並べられました。夏の湿った外気は半地下を経由して除湿されて室内に取り込まれます。冬は高い天井に溜まった暖気をダクトで半地下に戻して煉瓦を暖め、室内の温度差解消を試みています。この越屋根と半地下を利用した調湿換気、蓄熱のダイナミックなチャレンジはまだ開発途上ですが、このような建築と一体の自然エネルギー利用の進化が期待されます。

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体験型エコハウス

太田市エコハウスでは先進的な設備も体験できます。LED照明器具や高性能エアコンに加え、床暖房も太陽熱利用とヒートポンプ利用の二種類を備えています。半地下の調湿煉瓦をのぞく窓や研修室も用意され、体験して勉強できるエコハウスです。

所在地・アクセス

群馬県太田市上強戸町2079-3

北緯 36.3397
東経 139.3615
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見学・宿泊について

当エコハウスを見学希望の方は、電話かFax、またはメールにてご連絡をお願いいたします。

環境政策課
Tel : 0276-47-1893
Fax : 0276-47-1881
Mail : 025600@mx.city.ota.gunma.jp
宿泊は実施しておりません。

活動の状況

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このエコハウスは公園の休憩施設として一般開放されて、専属の職員がいつもいます。芝桜まつりやイルミネーション等のイベントを通じて、多くの人々が訪れ、エコハウスの良さを体感しています。

初めて訪れた人たちは、「木のいい香りがする」、「木に囲まれ落ち着く」、「なんとなく涼しい」、「なんとなく暖かい」など、エコハウス本来の良さを実感しているようです。

また、太田市エコハウス推進地域協議会(H21~24年度)による様々な活動やHPによる情報発信、見学会、視察対応などを通じて、広くエコハウスの啓発を行っています。

設計者の意図

つむぐ家、たおやかに暮らせるすまい

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群馬では冬は「からっ風」と呼ばれる強い北風、夏には南東の風が吹き、一年を通じ日射量に恵まれています。冬の北風を和らげる為この地域特有の景観である「カシグネ」と呼ばれている防風林を北西に配しました。南側には落葉樹を植え、夏にはそよ風が吹き込むクールスポット、冬には太陽光が注ぎ込む微気候の効果をねらっています。

またこの地方には越屋根を載せた民家がよく見られます。明治から少し前までこの地域の重要な産業であった養蚕のための農家の典型的なスタイルです。私たちは現在も息づくこの養蚕農家から多様性のある間取りと住まい方、人と人とを繋ぐ内土間・縁空間そして越屋根を利用した換気システムを学び、現代のエコハウスに生かすことをコンセプトとしました。このエコハウスの最大の特徴は、越屋根を利用した集熱・換気・採光システムと地形を利用した半地下の蓄熱・調湿装置にあります。夏期、外気を半地下に取り入れ、調湿煉瓦で湿気を和らげた涼風感のある空気を室内に吹き出し、越屋根から重力換気で排出します。冬期は太陽光パネル下の暖まった外気をチンバーに取り込み半地下に導入蓄熱し、暖まった空気を室内に吹き出し循環させます。そしてこれらのシステムの駆動は太陽光発電(5.8kw)でまかなわれています。更に太陽熱コレクターによる土間蓄熱式床暖房もとり入れました。
太田市は全国でも日照率の高い地域です。気候特性も十分に配慮し古くから人の知恵で培われた住まいとライフスタイルを次世代に継承して行ければと考えています。

設計

須田建築計画工房
須田睿一

須田建築計画工房

〒371-0021
群馬県前橋市住吉町2-4-11第5群馬ビル
Tel : 027-233-2551
Fax : 027-233-2504
Mail : customer@arc-suda.co.jp
http://www.arc-suda.co.jp

共同提案者
石川純男(株式会社 核建築研究所)
関口正男(有限会社イー・テクノ 前橋工科大学)

建築概要

建物概要

構造・階数

木造軸組・1階建・ベタ基礎

敷地面積

180724.95㎡

建築面積

259.67㎡

延べ面積

233.90㎡

外皮面積

822.15㎡

主要な部位

屋根〜天井

鋼板0.4・アスファルトフェルト22kg・構造用合板12・通気層18・MDF12・ロックウール断熱材75+75・杉羽目板12

外壁〜内壁

透湿塗装・繊維入りセメント版14・通気層18・透湿防水シート・MDF9・高性能グラスウール85・せっこうボード12.5+9.5・漆喰

床〜地盤面

ナラフローリング15・杉12・半地下蓄熱調湿室1870・コンクリート200・捨てコンクリート50・砕石150

開口部

建具の構成

既製アルミサッシ

ガラスの仕様

ペアガラスLow-E

自然エネルギー

太陽光発電

5.8kW・屋根面設置

太陽熱利用

①:屋根空気集熱式換気・暖房システム/②:屋根液集熱式ソーラーシステム(太陽熱集熱パネル12.5㎡・空気熱源HP給湯システム・暖房用貯湯槽300L)

地中熱利用

半地下空間で蓄熱、調湿

消費エネルギー

電気

③:エアコン 1階書斎(冷房能力2.2kW:COP=4.6、暖房能力2.2kW:COP=5.7)、1階子供室(冷房能力2.5kW:COP=5.2、暖房能力2.8kW:COP=5.8)、1階子供室と1階広間×2台(冷房能力6.3kW:COP=5.6、暖房能力6.3kW:COP=4.7)、1階土間と1階リビング×2台(冷房能力7.1kW:COP=4.1、暖房能力8.0kW:COP=4.4)/④:空気熱源温水HP熱源×4台(6.0kW:COP=4.0)/⑤:空気熱源HP給湯器・貯湯槽450L

主要な設備

暖房方式

①による床暖房、③によるエアコン、④による床暖房

蓄熱 床下空間利用

①によって集められた温風を床下レンガに蓄熱

冷房方式

③のエアコンによる冷房

全般換気方式

第1種換気(全熱交換)

給湯方式

⑤による

環境性能

熱損失係数 Q値(平成11年基準値) 2.6W/㎡K(2.7)
夏期日射取得係数 μ値(平成11年基準値) 0.075(0.07)
外皮平均熱貫入率 UA値(平成25年基準値) 0.61W/㎡K(0.87)
冷房時の単位日射強度あたりの日射熱取得量 mC 17.69W/㎡K
暖房期の単位日射強度あたりの日射熱取得量 mH 27.22W/㎡K
実開口面積比率・開放面積比率 16.8%・24.9%
相当隙間面積 C値 未測定
太陽光発電パネル容量 5.81kW