飯舘村

飯舘村までいな暮らし普及センター

福島県相馬郡飯舘村伊丹沢字伊丹沢578-1

飯舘村までいな暮らし普及センター外観 飯舘村までいな暮らし普及センターの場所 飯舘村までいな暮らし普及センターの設計図

エコハウス紹介

飯館村ってどんなところ?

エコハウスが完成した2010年4月、飯舘村は全国20地域の中でもっとも知名度の低い自治体でした。しかし集落単位で村づくりを協議して、再生可能エネルギーの地産地消を早くから実践し、里山の豊かな暮らしと世代の継承を進める村として識者にはよく知られていました。
2003年には「100年の家づくり構想」をまとめ、村の方言で「じっくり」を意味する「までいな」精神で、「偉大な田舎人」の暮らしによる省エネで創造的な生活を、村全体がエコロジカルにつながりながら、ゆっくりと実践してきました。

半農半X」の暮らしを支える家

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完成した飯舘村のエコハウスの特徴は、自立できる菜園を営みながら(半農)、仕事や遊び(半X)ができることです。親の家、子の家、土間、農作業やアトリエにもなる小屋があり、家の菜園の水は敷地内で浄化して再利用しています。

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建物は断熱性能が優秀な最新のエコハウスですが、何か昔からそこにあったような印象もあります。村も設計者もそれが狙いで、村の人たちに家を建てたり直したりする時には、こうしましょうねと静かに語りかけているのです。
暖房や給湯は、太陽熱と豊富にある薪を熱源にした貯湯を基本にしています。室内の写真で見られる石積みは、その熱を蓄熱するためのもので、土間とともに半農半Xのライフスタイルに似合っています。

3.11、その後

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東日本大震災でも被害のなかった飯舘村のエコハウスは、福島第一原子力発電所に近い南相馬市から避難された方々の避難所になりました。電気がなくても薪さえあればお風呂に入れて、断熱性能が良いので30人を越えると暖房もいらなかったそうです。
居住制限区域になったことで、飯舘村の名前は全国に知らない人がいなくなりました。村の豊かな暮らしを支えていた自然環境が失われ、村の人たちの生活が本当に再開できるのか、今は無人のエコハウスは何を思っているのでしょうか?

所在地・アクセス

福島県相馬郡飯舘村伊丹沢字伊丹沢578-1

北緯 37.678046
東経 140.733318
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見学・宿泊について

現在も居住制限区域内にあるため、見学や宿泊はできません。
エコハウスについてのお問い合せは、下記まで電話かFaxにてお願いいたします。

飯舘村役場 生活支援対策課 商工労政係
Tel : 024-562-4232
Fax : 024-562-2466

活動の状況

現在も居住制限区域内にあり活動できない状況です。

設計者の意図

皆さんご存知だと思いますが、飯舘村は東日本大震災で全村避難となっているため、までいな家はあれ以来使われないまま放置されています。エコハウスの担当者も退職しており、十分な紹介ができないことをここでお詫び申し上げます。建物の間取りや外観は、村内の農家の風景を再現しています。庭先で野菜を育て、保存食を加工する納屋もあります。親の家に若夫婦が子の家を増築した横長の平屋建ての建物が一番日当りのいい場所に配置されています。この村に住む方が建物を見て、少しだけ未来の村の暮らしをイメージできたら成功だと思っていました。特別な設備機器や技術によるエコハウスではなく、これから家づくりを考える方が手の届くレベルを意識して設計してあります。阿武隈山脈の山頂付近に位置する飯舘村は、震災で南相馬市から福島市に向かって避難する途中に位置し、までいな家にもたくさんの方が避難してきたと聞いています。薪があればお湯が出てお風呂も入れる建物で、30人を超える方が共同生活をすると暖房が要らない省エネ性能です。ある程度のプライバシーも確保された建物は本来の機能とは全く別の「避難所」として活躍しました。想定外の用途に対応できる強さをもった建物は、原発問題がなければ人を守る建物としてまだまだ活躍したでしょう。残念でなりません。

設計

豊田設計事務所
豊田善幸

豊田設計事務所

〒970-0313
福島県いわき市中之作字川岸10
Tel : 0246-55-8177 Fax : 0246-55-8178
Mail : toyorder.y@gmail.com
http://toyorder.p1.bindsite.jp/

建築概要

建物概要

構造・階数

木造軸組・2階建・ベタ基礎

敷地面積

2630.36㎡

建築面積

201.106㎡

延べ面積

221.990㎡

外皮面積

688.28㎡

主要な部位

屋根〜天井

鋼板0.35・アスファルトルーフィング940・構造用合板12・段ボール製通気層30・高性能グラスウール200・防湿シート・高性能グラスウール100・小屋裏空間・杉柾12

外壁〜内壁

杉板12・通気層15・透湿防風シート・グラスウールボード50・構造用合板9・高性能グラスウール120・防湿シート・胴縁下地聚楽左官仕上

床〜地盤面

タタミ55・粗床18・床下空間480・土間コンクリート180・砂利100

開口部

建具の構成

既製アルミ断熱サッシ

ガラスの仕様

ペアガラス

自然エネルギー

太陽光発電

1kW・屋根面設置

太陽熱利用

①:屋根液集熱式ソーラーシステム(太陽熱集熱パネル3.76㎡・貯湯槽200L)/室内の石積みへのダイレクトゲイン

消費エネルギー

灯油

②:薪灯油ボイラー(51.1kW、内蔵貯湯槽60L)

主要な設備

バイオマス燃料

②:薪灯油ボイラー(51.1kW、内蔵貯湯槽60L)

暖房方式

①のソーラーシステムと②薪灯油ボイラーによる温水循環ラジエター式暖房、③による暖房

蓄熱 床下空間利用

①の温水による室内の石積みへの蓄熱

冷房方式

なし

全般換気方式

第1種換気(全熱交換)

給湯方式

①のソーラーシステムと②の薪灯油ボイラーによる

環境性能

熱損失係数 Q値(平成11年基準値) 1.5W/㎡K(1.9)
夏期日射取得係数 μ値(平成11年基準値) 0.092(0.08)
外皮平均熱貫入率 UA値(平成25年基準値) 0.49W/㎡K(0.46)
冷房時の単位日射強度あたりの日射熱取得量 mC 22.45W/㎡K
暖房期の単位日射強度あたりの日射熱取得量 mH 30.58W/㎡K
実開口面積比率・開放面積比率 12.7%・23.2%
相当隙間面積 C値 未測定
太陽光発電パネル容量 1.00kw